これまた20代の頃の話です。悪さをしていた時代も終わり、
落ち着いたと称して波乗り成るものを始める傾向が、
私どものまわりではありました。
怖くて近づけなかった先輩方が無理矢理前髪を下ろし、
可愛いトレーナーを来て声をかけてくるのは違う意味で怖かったものです。
ご多分に洩れず同じ道を歩んだ私とその愉快な仲間達が、
調子に乗って海に通っていた頃のお話です。
次第に上手くなってはきましたが早い話が波に巻かれ
私の丁度『ひなげしの丘』にボードが刺さってしまったのです!
勿論ブスリといった訳ではないですが、
その痛さ…このまま海で死んでしまうかと思いました。
少したつと私の異変に気付いた友人達が集まってくれて、
病院を調べ運んでくれました。運ばれた病院はでかい病院で、
たまたま若い看護婦が六人もおり、私はそこで丸出し状態です。
しかも囲まれて、体中の砂を落としてくれたりしています。
今思い出しても非常に勿体ないシチュエーションですが、
本当にその時は泣く程の痛さでそれどころではありません!
更に嫉妬からか医者がこの時の消毒とシゲオ化を麻酔前にやった為、
流石の私も泣いてしまいましたよ。結局5針縫いました。
涙を拭く私に向かって最後に医者が
『これ、上に向けてたら君、ちむちむ無くなってたねぇ』
と真顔で言いましたとさ。それぐらい近い位置の丘でありました。
今考えると本当にゾッといたします。ちむちむ危機一髪のお話でした
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